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あなたの家の錠前は大丈夫か 流しの窃盗団警戒の季節に

(雪国TODAY2018年7・8月号/全文820文字/写真1枚)

財産と安全を守ることは今も昔も世界中の人たちの関心事。鍵をめぐる錠前師と泥棒のいたちごっこが水面下で続く。

鍵屋~玉屋~の花火の夏は流しの窃盗団警戒の季節。あなたの家の錠前でセキュリティは守れるか。(敬称略)

秋田市旭南のKeyセンターシイナ。一級錠施行技師の椎名剛

秋田市中心地の店舗。ドア交換工事に錠前師が立ち会った。「電気錠を勧めたい。従来の鍵では泥棒の侵入を防ぎきれない」 

秋田市旭南の椎名金物店Key センターシイナ。一級錠施行技師の椎名剛がビルオーナーに鍵を使わないキーレスの錠前を提案した。

 

今や錠前の交換は暗証番号、カード、リモコンによる施錠が主流になりつつある。

「鍵を使った錠前でピッキング(解錠)できないものはない」と椎名。鍵を使わず特殊器具ピックを使って解錠するピッキングは職人技。錠前師だけに法律で認められた正当な業務としてドアや扉、ロッカーなどのピッキングが認められている。

とはいうものの、「泥棒にも神わざに近いピッキング技術を持つ者がいる」と椎名。

秋田県警によると、秋田市内で今年1︱5月に発生した侵入窃盗は23件。県全体では73件で、このうち31件が一般住宅。42件が病院や事務所荒らしだった。

 

秋田市の昨年は65件が被害に遭っている。また、昨年の侵入窃盗は県全体で171件だったのに対して一昨年は378件と突出している。県警は県外からの流しの窃盗犯が県内に大量に入り込んだとの見方をしている。

 

最初の錠前がどこで発明されたかは定かではない。日本では江戸時代に仕事が激減した刀鍛冶によって和錠と呼ばれる豪華な装飾と高機能な防犯性を備えた独特な錠前が作り出されている。

 

椎名金物店は昭和22年の創業。当初の店名は「椎名のこ」。のこぎりを製造していたが、需要が減少したことで錠前の専門店に。江戸時代の刀鍛冶が錠前製造に移行した経緯と似ている。

 

錠前師と泥棒のITを駆使した新たな闘いが始まっている。みなさん、戸締りをお忘れなく。